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「トランセンデンス」人間の脳を人工知能としてアップロード

学部生の頃に「万次郎」という
僕のペットの名前をつけた人工無能ソフトを作ったことがあります。
これは単純に猫がしゃべっているかのように見せるために
画像をアニメーション化してチャットソフトのように入力に対して
いくつか用意した手法のうちひとつを確率的に選択して返すという
事をやったんですけど。
(DBとかネットワーク上の情報を定期的に取り込んだり、
色々工夫すると爆発的に応答が増えるだろうけどそこまで造りこんでなかった)
開発の理由のひとつは猫がいなくなった後も
そのペットの特徴を保存しておくことは出来ないかと思ったからではあります。

そういう意味では亡くなった方の人格をコンピューター上に再現するという
松田卓也さんのインタビューヴァーチャル彼岸のお話に近い事をやっていた様なものでしょうか。
http://wired.jp/special/transcendence/


で思ったんですよ
人間の脳細胞がイオンチャネルの開閉と神経伝達物質への電気信号の翻訳によって
情報をやりとりした結果、外部入力に対して応答を返す仕組みを持っており
この傾向により人格を表現しているのであれば
十分に大きな計算機リソースが存在する環境なら原理的にはある人間の人格を
再現することは可能なはずだ、と
ただし前提として電子一個のようなスケールの、量子力学的な現象が
細胞への入出力に対して影響しない場合にそう言えるはずです。

僕の手に余りますがペンローズの量子脳理論を支持する方々が
正しい場合、意識を含めた人間の脳の厳密なコピーをとることは不可能になるでしょう。
脳神経網上の信号のコピーをとろうと脳の状態を調べた際に元の状態が失われてしまうからです。
失われた状態が持つ情報の中にその人の人格を支える決定的な構成要素が
含まれていた場合は脳をスキャンすることで人格を復元するという作業自体が不可能になります。
人間の人格がそこまでミクロな系に影響されずに稼動しているもの
であれば人格のコピーは可能なはずです。

ニューロンイオンチャネルの開閉によって膜内の電位と膜外の電位差を
調節する機構を持っています、
ニューロンに外部から刺激が伝わると膜外と膜内の電位に脱分極が発生し
膜内電位はピークに達した後、元の電位に戻っていきます。
(いきおい余って過分極もするけど)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B4%BB%E5%8B%95%E9%9B%BB%E4%BD%8D#.E6.BF.83.E5.BA.A6.E5.8B.BE.E9.85.8D.E3.81.AE.E5.BD.A2.E6.88.90


単純化するとこのピークが隣り合う細胞で同時に引き起こされると
細胞自体の繋がりあいが変化する事が確認されています。
何度も同じ文章を読んだりする反復的な刺激を与えることで
情報を保存できるなら記憶のモデルになるじゃないか
という事なので脳内で現在このピークが神経細胞の情報を伝える
基本単位だと考えてる人が多いですね

学生のころ意外だったんですけど案外人間の脳って
極小サイズの情報伝達の機構って持ってなくて量子的な現象が
情報伝達に影響する要素ってないと思ったんですね
なのでこれはもしかしたら人間のニューロンのモデルを精密に作って、
生体脳からスキャンした情報を入力してやると面白いことになるかもと思いまして
修士の頃は細胞のモデルを作ってシミュレーターで動かしていました。

なので個人的には人格の再現までは出来ると思うんですよ
「意識」の再現についてはこれまた別の問題です
この問題はかなりやばい問題だと思ったので私はあまり関わりあってません
心理実験の結果を出している人は結構いるんですけど
僕はニューロンの細胞の実験結果をシミュレーターで再現する方が
案外成果が出るんじゃないかと身勝手に思ってますけどね

ちなみに細胞シミュレーションの本丸
数年前はマウスの皮質をわずかに再現するだけでしたが
現在はどうなんだろ

Blue Brain Project
http://bluebrain.epfl.ch/


イエールの細胞モデルの共有場所
公開されているニューロンモデルが多く記載されています。
http://www.neuron.yale.edu/neuron/